小児がんサバイバー活躍!長期入院体験を活かしたモノづくり

小児病棟で長期入院を経験した高校生が考えた離れた親友と時空間を共有できるドーム型デバイス「covo」
目次

長期入院経験を活かしたモノづくり

小児がんサバイバーを含む4人組(当時高校1年生)「New-Wind」さんが考えた、「離れた親友と時空間を共有できるドーム型デバイス」と「自分と家族をつなぐテレビ電話」。企業のアドバイスがあったとはいえ、今の高校生はこれほどまでに豊かな発想力をもっているのかと関心しました。

2017年9月、New-Windさんは、「Mono-Coto Innovation 2017」に参加し、入院中の子どもと家族や友達を繋げるモノづくりを始めました。Twitterでインタビュー募集をしていましたので、協力された方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「病気は、実際に経験していないとわからないことがたくさんあるからこそ、私たちの経験を活かして考えたいと思いました」

病気や長期入院の体験が子どもたちにとって良い形に活かされるのは、親の立場として嬉しいことです。

Mono-Coto Innovationとは?

Mono-Coto Innovation」は、中学生・高校生が「創造力」と「実践力」を育み競い合うプログラムです。様々な企業から出題されるテーマに対して、今までにない革新的なアイデア・プロトタイプを創りあげます。

離れた親友と自空間を共有できるアイテム「COVO」

AYA世代の視点でモノづくり

New-Windさんは全国大会で、離れた親友と自空間を共有できるアイテム「COVO」を提案しました。心理的、精神的な距離感から生まれる互いの不安を解消するドーム型デバイス。ドームの内側は180°スクリーンになっていて、互いがすぐ隣にいるような感覚で会話を楽しむことができます

乳幼児ではなくAYA世代の視点で、その中でも「女子」に絞って考えられているのが特徴です。短期間ならまだしも、長期間の入院で面会の制限もある中で、女子にとって「すぐ隣にいる感覚」というのは重要!親より友達といる時間を大切にする時期ですから、支えてくれる人の存在をすぐ隣に感じられるのは心強い。

「COVO」プロダクトムービー

Mono-Coto Innovation2017 FINAL

自分と家族をつなぐテレビ電話「コンタクトハンズ」

繋がるって、一番の薬

予選大会では、入院中の子どもと家族とのつなぐテレビ電話を提案しました。小学生の子どもがターゲットでしょうか。「COVO」とは違い、視覚だけでなく手の感触や温度も感じながら相手とコミュニケーションを取ることができます。

発信者と受信者がそれぞれ球体の中に手を入れると電話のように回線が繋がり、球体の中にあるセンサーが手の形や動きを細かく認識して相手にデーターを送ります。受信したデータをもとにノズルから空気を出して、実際に相手の手に触れているような感触を再現できるそうです。温度センサーもついているので、手の感触やぬくもりをリアルに感じることができる・・・って、すごい!

カメラとプロジェクターもついており、病院のカーテンなどに投影して相手の顔を見ながら話ができる。イヤフォンジャックが付いているので、複数での通話も可能。

簡易メッセージ機能として、「おはよう」「おやすみ」ボタンがリモコンについていて、ポチッとするだけで自宅にいる家族と日常を共有することができます。

「コンタクトハンズ」プレゼン

「New-Wind」インタビュー動画ほか

「New-Wind」インタビュー

Mono-Coto Innovation2017 FINALで優勝!

シリコンバレー ツアー

小児科プレイルームに関するアンケート

現在、New-WindさんはSGH(スーパー グローバル ハイスクール)プログラムに参加し、小児科プレイルームに関するアンケートを行っていますので、ぜひご協力をお願いします。アンケート対象者は小児がん患者家族以外の一般の方も回答可能です。締切は2019年2月5日(火)です。

私たちは高校2年生です。文部科学省公認SGHというプログラムの一環で自ら社会の課題を見つけ、取り組んでいくという「探究」の授業があります。そこで私たちは「小児病棟におけるプレイルームの再構築」をテーマに探究を進めています。よろしければアンケートにご協力ください。なお、得られたアンケート結果は校内での論文もしくは外部のコンテストで使用する可能性があります。ご了承下さい。

アンケートは終了しました

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