小児がん・特児アンケートの進捗状況

9月に「手をつなごう。」で行った「特別児童扶養手当の申請・認定・受給状況」に関するアンケート調査の集計結果がまとまり、公開に向けて準備を進めています。10月中に公開予定でしたが、予想以上に経験談が多く集まりましたので、もう少し時間がかかりそうです。

特別児童扶養手当とは?

特別児童扶養手当とは、20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給される手当です。小児がんと診断されたお子さんも対象となりますが、「病気は障害ではない」と判断されて申請できないご家族もいらっしゃいます。

国の制度ですが、皆さんのお話を聞くと審査基準は自治体によって違うそうですので、同じような内容の診断書であってもお住まいの地域により認定される方と却下される方がいます。

認定されれば1級は月額5万円ほど、2級は3万円ほど支給されます。年1回の更新手続きがあり、その度に診断書の提出を求められます。

小児がん・特児アンケート実施の背景

小児がんと告げられて変わる環境・負担増大・収入激減

小児がんと告げられて変わる環境・負担増大・収入激減

子どもの治療費は小児慢性特定疾病や、各自治体の医療費助成制度を利用できますので、特別な治療をしなければ大きな負担はありません。しかし、子どもは無菌室で治療を行うため、新しく買い揃えなければならない物はたくさんあります。きょうだいの託児や家族が離れて生活する費用、病院までの交通費なども大きな負担になります。

そして、家族の収入にも変化が表れます。保護者が24時間付き添わなければならなかったり、日中は病院で付き添ったりすると、仕事を辞めざるを得ない状況、または時短勤務になるなど、子どもが病気になる前に比べて収入は少なくなることもあります。

退院しても外来治療が続くと副作用で体調不良になり、子どもは自宅療養しなければなりません。親子共に制約のある生活を強いられ、精神的・経済的に追い詰められていきます

給付のおかけで入院準備ができた

小児がん診断後に受給できた特別児童扶養手当・障害児福祉手当のおかげで入院準備ができた

次男が白血病と診断されたのは2004年です。診断後すぐに特別児童扶養手当と障害児福祉手当の手続きを行い、どちらもすぐに認定を受けました。

貯金もほとんどなかったのですが、早期に申請・認定され、24時間付き添うための簡易ベッド、寝具、冷凍冷蔵が別になっている80リットルくらいの冷蔵庫、衣類などを片付ける収納ケースなどを購入することができ、本当に助かりました。

次男が入院した病院では小児がんの患児家族の場合、冷蔵庫や簡易ベッドの持ち込みは当たり前でしたが、他の病院にいるお友だちからは、冷蔵庫やベッド・寝具の持ち込みは禁止でレンタル料が高額だったと聞きました。

小児がんの子どもたちとご家族が利用できる制度

小児がんの子どもたちとご家族が利用できる制度

私はこれらの制度についてホームページで発信したり、同じ病棟で治療を受けている子どもたちのご家族に伝えたりして情報を届ける中で、病院で診断書作成を断られて申請できなかったり、役所によって審査基準が違って認定されなかったりする現状を知りました。

小児がんの子どもたちとご家族が利用できる制度があれば、その情報を届けたい。そして、気持ちにも時間にも余裕がない中で情報を受け取り、手続きに向けて準備をされたご家族の申し出を、病院スタッフ・役場の担当者の皆様には受け取っていただきたいと切に願います。

あれから15年経ち、現在はどのような状況なのか知りたいと思い、小児がんコミュニティ「手をつなごう。」でアンケートを実施することにしました。現状を改善できるような形で、情報発信させていただきます。

特児アンケートの集計結果について

特別児童扶養手当アンケートの集計結果について

本アンケートでは特別児童扶養手当の申請・受給・不服申し立ての手続き経験談を募集し、小児がんのお子さんがいらっしゃるご両親 108名にご協力いただきました。最後に設けた自由記入欄には回答者の49%が経験談を入れてくださり、そのほとんどが申請手続きに苦労した方です。

今後、特別児童扶養手当の申請をされる際に「小児がんは対象ではない」と断られるようなことがあった場合に、このアンケート集計結果がお役に立てれば幸いです。集計結果を公開できましたら、改めてご案内いたします。

【2019.10.29追記】アンケート結果を公開しました。