骨髄検査結果(マルク・骨髄穿刺)

小児急性リンパ性白血病の診断後(2004年)から治療終了時(2006年)までに受けた8回の骨髄検査の結果。

検査項目別

骨髄検査結果(マルク・骨髄穿刺)診断後~治療終了時

検査結果のコメント

※上段から「実施時期」「実施日」「付加コメント」「病理所見」の順

診断後2日目
2004-09-02
blastはN/C大、小の中型か主体・大型もみられ、核にくびれあり。核小体は目立たない。ALL(L1)を考えます。
小型の細胞を主体とした、胞体の乏しいN/C比の大きな芽球のびまん性増殖を認めます。核形不整がみられます。正常な造血細胞は著減しています。acute lymphoblastic leukemiaとして矛盾しません。亜分類はALL-L1の可能性が大きいと思われますが、ALL-L2との鑑別は切片では困難です。

導入療法 2クール目
2004-09-21
有核細胞数が少なかったため、芽球の測定できない。
末血の混入極めて多い検体であり、骨髄細胞は殆ど採れていません。小型リンパ球が散見されます。したがって、細胞/脂肪比の評価はできませんが、泡沫貸した組織球や萎縮性の脂肪細胞が認められることから、かなりhypocellularな骨髄となっているものと思われます。切片上、リンパ球様異型細胞ないしはリンパ球の有意な増加は認められません。おそらくno malignancy.

導入療法 終了後
2004-10-08
Blastは大型で顆粒(-)、原形質塩基性。赤芽球系に異型性が目立ちます。
末血の混入が多く、細胞/脂肪比の評価は困難となっていますが、細胞成分は比較的保たれた骨髄であると思われます。造血細胞は3系統とも認められ、それらの構成比率には著変なさそうです。血小板の凝集像が認められます。切片上、リンパ球様異型細胞やリンパ芽球の有意な増加(びまん性増殖)は認められません。acute lymphoblastic leukemia(ALL)の寛解状態であると考えます。おそらくno malignancy.

聖域療法 初日
2004-11-30
中型N/C大=4.4%、大型で細胞の辺縁不整=4.0%
末血の混入が多く、細胞/脂肪比の評価は困難となっていますが、細胞成分は比較的保たれた骨髄であると思われます。造血細胞は3系統とも認められ、それらの構成比率には著変なさそうです(若干、赤芽球の占める割合が高くなっている可能性がありますが・・・)。切片上、リンパ球様異型細胞やリンパ芽球の有意な増加(びまん性増殖)は認められません。acute lymphoblastic leukemia(ALL)の寛解状態であると考えます。おそらくno malignancy.

再導入療法 初日
2004-12-14
中~大型でN/C大。Myeloid系は大型で、中毒性顆粒をもつ細胞が目立ちます。
2/1程度と造血機能は保たれた状態です。造血細胞は3系統とも認められます。造血細胞の構成比にも大きな変化はなさそうです。
切片上、リンパ球様異型細胞やリンパ芽球の有意な増加(びまん性増殖)は認められません。acute lymphoblastic leukemia(ALL)の寛解状態であると考えます。おそらくno malignancy.

再強化療法 初日
2005-01-24
小~中型でN/C大。リンパ球は小型でN/C大。核網がやや繊細な印象です。
細胞/脂肪比は3/2程度で造血細胞は保たれています。3系統とも認められ、それらの構成比にも大きな変化を認めません。さらに、小型の細胞を主体とした、胞体の乏しいN/C比の大きな細胞が5~10%ほど認められます。lymphoblastic cellの可能性がありますが、びまん性増殖とするほどではなく、組織切片上では正常なリンパ球や赤芽球との完全な区別が困難です。塗沫標本での評価が必要です。

維持療法 最初
2005-03-09
中型でN/C大。
末血の混入が多く、細胞/脂肪比の評価は困難となっていますが、かなり細胞成分が増加した過形成性の骨髄であるように見えます。細胞成分の増加は赤芽球の増生によるものです。骨髄球系細胞も比較的幼弱なものが増えています。いずれも反応性の所見であると考えられます。切片上、リンパ芽球ないしはリンパ球様異型細胞のびまん性増殖は確認されません。おそらくno malignancy.

維持療法 最後
2006-09-20
中型。N/C比大。