骨髄検査の結果、白血病確定

骨髄検査の結果、白血病であることが確定してしまいました。子どもが白血病と告げられた日の絶望的な思いとそこに差し込んだ一筋の光「今は治るようになってきた病気だから大丈夫」その言葉をお守りに過ごした夜の話です。

2006年11月に市民病院でカルテを開示し県病院から受け取った紹介状のコピーを入手したので、紹介状の内容を掲載しました。

広告

悪夢であってほしいと願った夜

告知を待つ時間

病室の一角、カーテン1枚で仕切られた空間はまるで分厚い壁に覆われているような圧迫感があり、息苦しさを感じながら麻酔が効いてぼんやりしている次男の頭を撫でて時が経つのを静かに待ちました。

しばらくすると二人の医師が病室に入ってきました。母も同席を希望していたため次男をひとりにするのは不安で、ベッドサイドで説明をしてほしいと頼んだのですが、今思い返せば同室の方への配慮が足りなっかと反省しています。

白血病確定

骨髄検査の結果、白血病であることが確定。岐阜県で白血病の治療をしているのは大学病院と市民病院だけなので、転院先は通院の負担が軽い市民病院を選びました。現状では病気の詳細はわからないけれど、市民病院は設備が整っているので詳しく調べて治療してもらえるそうです。

何かの間違いではないのか・・・否定する気持ち、次男の病気は治るのか・・・不安と恐怖、もっと早く病院に連れていけば・・・自責の念。どのような結果を告げられても泣かないと決心していたため、血がにじむほど強く唇を噛み締めて涙をこらえました。

医師からの説明を受けた後、紹介状を書いてくださった医師に電話をすると、先生は診察した時点でわかっていたけれど重い病気だと告げられるような確かなデータがなかったため病名は伏せていたと話されました。先生はずいぶん昔に小児がんの治療に携わった経験がある方で、「今は治るようになってきた病気だから大丈夫」と。暗闇に差し込んだ光のようで、その言葉を聴いて涙が止まりませんでした。

職場から駆けつけた夫も医師から説明を受け、涙ひとつ見せず気丈に振る舞っていましたが、医師が病室から出ていくと「トイレに行く」と病室を離れたままなかなか戻ってきません。夫も涙をこらえられなかったのでしょう。しばらくすると、腫れぼったい目元を隠すように私に背を向けベッドサイドの椅子に腰をおろすと、かすかに震える小さな声で次男に話しかけていました。
「また今度、公園に、行こうな」

広告

最後の夜

その夜は再び熱を出し、朝まで40℃以上の熱が続きました。解熱剤を入れても効果は全くなし。息子と過ごす最後の夜になるのではないか・・・最悪の事態が脳裏をかすめ、このまま私の前からいなくなるのではないかという恐怖と闘いながら小さな手を握った夜でした。

暗い部屋の中で、なぜこの子が白血病になったのか原因を考えました。
何か悪いものでも食べさせただろうか
家の上を高圧送電線が通っていたからか
私の行いに対する罰なのか・・・
そして、病気を防げなかったことと
早く見つけられなかった自分を責め続けました。

紹介状の内容

2004年9月2日付の紹介状 県病院から市民病院へ(2006年11月カルテ開示済み)

傷病名:ALL(疑)

紹介目的:今後の御加療をお願い致します

既往歴及び家族歴:特に無し

症状経過及び検査結果
8/27夜より feve p 8/28 feve 40℃まで上昇し当院救急受診。この時点で顔色不良認めず URI と診断。内服処方にて帰宅。翌日には解熱しました。しかし、その後、顔色不良となり元気も無くなってきたため 8/31 当院紹介受診。頚部 LN 多数と肝2横拍触れ、血液検査上。

治療経過
WBC 13800 , Hb 5.8 , Plat 31000 , CPR 0.90 と著名な貧血と血小板の低下認めました。(分画 LYMPH 18% N/C大 核型不逢 82%)骨髄検査上はまだはっきりしませんが、MPO(-) ALL1 を疑わせる所見でした。染色体 2-0- は提出しておりません。申し訳ありません。
今後の御加療を貴院にてお願いしたく存じます。御多忙のところ申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。

現在の処方:処方はありません。

血液検査の結果:2004年9月1日 10:50
白血球数    13.800
赤血球数     2.11
ヘモグロビン   5.8
ヘマトクリット 16.7
MCV    79.1
MCH    27.5
MCHC    34.7
血小板数  3.1
コメント 赤球大小不+
骨髄細胞数   98
骨髄巨核球数  0(-)
CRP      0.90

白血球の血液像
リンパ球  18%
その他   82%

生化 肝
T-Bil  0.70
GOT   21
GPT   8
LDH   403
CPK   24

生化 腎
Na  141
K   4.1
Cl  103
BUN  8
クレアチニン 0.26

⇒ 小児急性リンパ性白血病 ブログ記事一覧はこちら

広告