笑える場所はあるのに、泣ける場所と時間は限られる

息子が白血病と告知されたときは、
同じ病棟で長期入院をしているママたちが笑って話しているのを見て、
どうして笑っていられるのだろうと思った。
こんなに悲しいのに、絶望的なのに・・・と。

でもね、本当は辛くて悲しくて、何もできない自分が情けなくて、
苦しみに耐える子どもを見て心の中で謝っているのを知ってる。

この病棟には友だちとおしゃべりをして笑える場所はどこにでもあるのに、
ひとりになって思い切り泣ける場所はどこにもないから、
夜になるとトイレや非常階段から声を押し殺して泣く女性の声が聴こえた。

それでもママさんたちは強くて、翌朝には何事もなかったかのように挨拶を交わして
廊下で井戸端会議が始まり、ママたちの笑う声が聴こえる。

彼女たちは、どんなときも笑うことは大事だということ、
笑いのない生活を送っていると現実に押しつぶされることを教えてくれたんだ。
そして、涙を流す時間も大切だということも。

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