子どもたちが自分の頑張りを誇りに思えるようになるツールです。治療の内容によってビーズの色を変え、イベントは特別な色のビーズ(我が家は樹脂粘土で制作)を子ども自身が紐に通していくので、単なるご褒美でもらったビーズよりも一つひとつに重みがあり思い出が詰まっています。辛かったことや痛かったことがカラフルに色づけされていく闘病記「がんばった証」の完成!

我が家の予算上、次男が使ったビーズはプラスチックでできた安価な品ですが、私たち親子にとって非常に価値あるビーズです。今でも部屋の壁に飾ってあるこのビーズで作った闘病記は次男の宝であり自慢で、これを見るたびに自身の頑張りを誇らしく思うそうです。

子どもと作る小児がん闘病記

ビーズ・オブ・カレッジ®で得られる効果

このビーズで作る闘病記は、カナダにお住まいのメープルさんに教えていただきました。「ビーズ・ジャーニー(my beaded journey)」と呼ばれているそうで、日本では特定非営利活動法人シャイン・オン・キッズさんが「ビーズ・オブ・カレッジ®(Beads of Courage=勇気のビーズ)」として2016年7月現在18病院でプログラムを展開しています。


動画の中で原純一先生は次のように話されました。

自分は今までこういうことをしてきたんだということを人に語り、そのことを自分で認識できる。誰かにしゃべるということは、心理カウンセリング的な効果がある。

子どもにとっては、今まで頑張ってきたことの証。1歳、2歳の子どもたちにとっては、お母さんたちにとっての証。将来その子どもが大きくなった時に、お母さんが子どもに「がんばりの証」ということを教えられる

次男は家庭訪問の際に頼んでもいないのに「がんばった証」のビーズを持ってきて、「たくさん注射をしたけど、これだけ頑張ったんだよ」と先生に話していました。学校でもクラスメイトに闘病体験をよく語り、みんなが聞き飽きるほどだったとか。病気を本人に伝えて良かった、一緒に「がんばった証」を作って良かった、と思った瞬間です。

次男の「がんばった証」

私たち親子が「がんばった証」を作ったのは、すべての治療が終わってから。ちょうどカルテ開示をして資料が手元にあったので、処置をした日を書き出しカレンダーに書き込んで、何色がどれくらい必要なのか数えました。

ビーズがたくさん置いてある手芸用品店へ行くと、机の上や壁には数十種類のビーズが並んでいて迷うほど。ただ、値段が想像以上に高くて手が出せなかったので、壁側の隅に吊り下げられていたお徳用のビーズを購入し、イベントのビーズは樹脂粘土で代用しました。

診断 - 入院 - 退院まで

がんばった証

ビーズ・・ ■水色=薬剤投与 ■オレンジ=マルク ■赤=赤血球輸血 ■黄=血小板輸血 ■紫=髄注 ■ピンク=CV挿入 ■黒=採血など体に針を刺した日

粘土・・・●四角(模様)=外出・外泊 ●四角(顔)=クリスマス・正月 ●丸(大)=イベント・誕生日など

外来治療

がんばった証

私がビーズを数えながら次男へ順番に手渡し、それを糸に通しながら過去の治療や入院生活の思い出を一緒に振り返りました。入院していた頃の治療は本当に辛かった。私が文字で綴る闘病記は読み返しても辛いことばかりですが、こうしてビーズにつなげていくと入院生活の輪がいちばん綺麗なんですよね。

闘病体験が次男の心の中で輝き続けますように、そして、もう二度と「がんばった証」を作らなくてすみますようにと祈るばかりです。

勇気のビーズ