次男が白血病治療のため入院していた頃、最初の4カ月は個室でした。24時間付き添い生活をしていた私は、トイレや洗濯、入浴などで部屋を離れる時間もありましたが、当時3歳になったばかりの次男は「寂しい」と言って泣いたことは1度もありませんでした。

泣くどころか、私が他のお母さんたちと話し込んで戻るのが遅くなると、ナースコールで「おかあしゃんが、いましぇん」と伝え、看護師さんに母親の捜索願を出す子でした。その次男が、時々ありえない話をするのです。

ある晩、私は入浴して部屋に戻ると、次男は機嫌よく遊んでいました。

次男

さっきまで、お友だちが来とったよ

お母さん

お友だち?

次男

一緒に遊んでたのに、おかあしゃんが来る前に、急に帰っちゃった。

お母さん

・・・・・

お隣も向かいの部屋も無菌室、夜だったので出歩く子どもの姿はありません。しかも、ここは7階廊下の突き当りの個室。私はここへ向かって真っ直ぐこの廊下を歩いてきたんだから、部屋から出ていく人がいればわかるはず・・・。

そう、普通では見えないものが見えてしまったんですね。そのお友だちは度々、次男の遊び相手になってくれました。私は会えませんでしたけど・・・。

入院前にも、私には見えない人が見えたことが・・・。今の家に引っ越しして間もないころ、誰もいない部屋の角を見て「知らないおじしゃんがいる―――!!!」と泣き叫ぶ次男・・・でも誰もいない。「おじさんなの?若い男の人なの?」と次男に聞くと「おじしゃん!!」と絶叫。若くないのか・・・残念。「おじさんは出ていって!」と言ったら消えたようで、それ以降は現れなくなりました。

そういえば、他にも病室へ無断で入ってくる人がいました。

次男

髪の毛が長~くて、白い服の女の人が来たよ

お母さん

看護師さん?

次男

ちがう!窓から入ってきたの!

え?貞子??

そんな感じで個室生活を過ごし、7か月後に無事退院できました。めでたし、めでたし。