今週土曜日(8/4)に名古屋で、20歳以下限定のがんについて勉強する会「どあらっこと学ぶ会」が開催されます。高校生が運営するこのイベントは成人がん患者さんの参加が大半を占めていたようですが、回を重ねるごとに同年代の参加が増えているようです。
私は今回参加できないので、次男はひとりで名古屋へ向かいます。自分自身の病気について理解を深めるきっかけに、そして自らの体験を話すことによって誰かの力になれるかもしれない…それが息子の生きる喜びに繋がればいいなと思っています。
今回は「どあらっこ」と、設立のきっかけとなった「NPO法人 がん哲学外来」主宰の樋野興夫先生の御本から、心に残った言葉をご紹介します。
メディカルカフェ「どあらっこ」誕生!
高校生が運営するがん哲学外来メディカルカフェ「どあらっこ」代表の中村航大くんは、小児がんサバイバーです。小学2年生の時に脳腫瘍が見つかり治療を受けましたが、中学2年生になってから再発してしまったのです。
入院していた時に、「NPO法人 がん哲学外来」主宰・順天堂大学医学部病理・腫瘍学教授の樋野興夫先生との出会いがきっかけとなり、「どあらっこ」が誕生。2017年2月に樋野先生を迎えて、第1回メディカルカフェ「どあらっこ」を開催しました。
ちょうどそのイベント告知を中日新聞が取り上げたことがきっかけで私は彼らの存在を知りました。子どもが自分の体験を振り返ることの大切さ、親の管理から離れて自立するための準備にちょうどいいと思い、私は次男とともに今年5月に開催された第6回メディカルカフェに参加しました。
「たくましく生き延びる、がん細胞のように」
7年ほど前に、樋野先生の「がん哲学外来の話~殺到した患者と家族が笑顔を取り戻す」を読んで気持ちが落ち着いたことがあります。
がん化した細胞は、正常細胞のコントロールからはずれることで自由になり、たくましく生き延びる力を獲得します。正常細胞にはとてもできないことをやってのけるのです。
人間も同じです。「こうあらねばならない」「これがなければ幸せではない」という自分をコントロールしていた価値観からはずれて自由になることで、思いもしなかった「ちから」が出てくることがある。
どうしてこの人ばかりと思うほど、試練が続いた人生の最後に末期がんになった。にもかかわらず、明るい会話や笑顔でまわりの患者さんまで元気にしてしまうのです。
引用元: 樋野興夫・著「がん哲学外来の話~殺到した患者と家族が笑顔を取り戻す」より
次男は白血病の治療を終えてから晩期合併症もなく、小児がんサバイバーなのが嘘のように元気になりました。しかし、先天性の発達障害があり、誤解を招いたりいじめられたり…苦労や辛い思いをすることが多くありました。
「辛い体験自体は忘れたい記憶だけれど、それらを通して学んだことがあるから」と言う次男の「ちから」は、「どあらっこ」のみんなと語り合うことで引き出されるのではないかと期待しています。
20歳以下限定のがんについて勉強する会「どあらっこと学ぶ会」
小児がんサバイバーでなくても参加できます。がんに罹患した家族がいる・いないに関わらず、「がん」について勉強したいと思っている20歳以下の方、ぜひご参加ください。保護者は別室にて待機可能です。
事前申込が必要になりますので、詳細は下記のツイートをご覧ください。
高校生が開催する勉強会ですって!
20歳・・・ギリギリ参加できませんσ(^_^;
興味ある若者!!集まれ~!! pic.twitter.com/thG06jivEt
— 彦田かな子 (@db11utv4zty0GYy) 2018年7月21日