ドナーになるきょうだいに、造血細胞移植とは何か、ドナーになるとはどういうことなのか、どのような処置を受けるのか説明した絵本で、著者は昨日ご紹介した「小児白血病―君の病気について知ろう」と同じ、中通総合病院小児科の渡辺新先生です。
ドナーの適合者が患児のきょうだいである場合、両親は「適合者がいた、助かる道がある」という安堵とともに、きょうだいにも辛い思いをさせなければならないことに心を痛めます。
ドナーになる本人も、きょうだいを助けるためとはいえ、いくつもの検査や痛い思いをしなければならない恐怖と不安は大きなものでしょう。
この絵本はイラストを使って、処置の流れもわかりやすく解説していますので、ドナーになる子どもの精神的負担を少しでも軽減できる絵本です。
目次
- きみのきょうだいの病気と治療のこと聴いてほしいんだ
- 『骨髄』ってなんだろう?
- 『再発』ってなんだろう?
- 白血病が再発しちゃったらどうしよう?
- 『造血細胞移植』ってなぁに?
- きみのきょうだいの入院生活
- きみのきょうだいが無菌室の中で毎日やること
- 血液の検査を家族みんなで受けてほしいんだ
- ちょっとだけ採血するよ
- 白血球の型を調べる
- きみときょうだいの白血球の型が合った!
- 入院する前にも検査が必要
- きっときみはこんなことを心配しているんじゃないかい?
- これが『骨髄移植』の計画だ
- 『自己血貯血』自分の赤血球をとっておくこと
- 入院した日も検査があるよ
- 麻酔をかけてくれる先生から話をきこう
- さあ、いよいよ『骨髄採取』だ
- 手術室に到着した
- 骨髄採取が始まった
- みんなが待ってる部屋に戻ったよ
- 骨髄採取の次の日は?
- もう一晩泊まったら退院だ
- これが腕から採取する『末梢血幹細胞移植』の計画だ
- 朝と夜にG-CSFを注射するよ
- G-CSFを注射すると、どうなるの?
- 『フェレーシス』ってなぁに?
- フェレーシスの間に何か起きないかな?
- フェレーシスの次の日にやること
- 検査で変わりがなければ退院だ
- きみの造血細胞がきょうだいの体に入ったよ
- 造血細胞移植はあげるほうも、もらうほうも、大変だ
- 造血細胞移植が成功した!
- 付録:クリニカルパス(外来と入院の予定表)サンプル
インフォームド アセント こどもと造血細胞移植
日本小児血液学会・造血細胞移植委員会が推薦. 「君の病気について知ろう 小児白血病」の続編! 造血細胞移植を受ける方とドナーになる方のクリニカルパスが記述されてお...
絵本&解説本「小児白血病―君の病気について知ろう」の紹介
白血病と診断された子どもが自分の病気や治療を理解するための絵本で、対象年齢は2歳から8歳。「君と白血病」よりも内容が簡潔にまとめられており、幼児にもわかりやす...