目次
アンケート概要
急性白血病や悪性リンパ腫の治療に用いられるロイナーゼ(L-アスパラギナーゼ)による副作用のため、投与を中止しなければならない方からの相談を受けることがあります。そこで、より多くの方から情報をいただけるように、アンケートを実施しました。
- 対象者
- 18歳までにロイナーゼの投与を受けたご本人、またはその方のご両親
- 有効回答数
- 39件
- 質問内容
- お子さん(あなた)の病名を教えてください
- プロトコールが分かる方は教えてください
- 診断時期を教えてください
- 診断時の患児の年齢を教えてください
- ロイナーゼ投与後に副作用は出ましたか
- どのような副作用でしたか
- ロイナーゼの投与を中止しましたか
- 投与を中止した方は、時期を教えてください
- 副作用により、その後の治療で投与する薬剤や投与量などに変更はありましたか。詳しく教えてください。
- ロイナーゼに関することで経験談や情報がございましたら教えてください。
お子さん(あなた)の病名を教えてください
プロトコールが分かる方は教えてください
ALL-B12(12), ALL-B12 HR(1), ALL-T11(3), ALL-02 SR B群(1), ALL-02 HR(1), ALL-11(1), ALL-18(1), ALL-B18(1), MLL-10(1), Ph-ALL(1), REZ S2(1)
診断時期を教えてください
2017~2021年(22), 2012~2016年(10), 2011年以前(7)
診断時の患児の年齢を教えてください
0歳(2) , 1歳(3), 2歳(1), 3歳(5), 4歳(4), 5歳(2), 6歳(3), 7歳(5), 8歳(1), 9歳(3), 10歳(1), 11歳(1), 12歳(1), 13歳(2), 14歳(2), 16歳(3)
ロイナーゼ投与後に副作用は出ましたか
はい(20) , いいえ(19)
どのような副作用でしたか
- 悪寒, 肝障害, 40度超えの発熱(ロイナーゼの副作用かは不明)
- 肝障害(2名)
- 急性膵炎(4名)
- 急性膵炎, 高脂血症
- 筋注部位(右太もも)の腫脹
- 呼吸困難, 意識障害, 急性膵炎, 脳出血, 脳梗塞, 肝障害
- 接種した腕全体から肩、首まで含む腫れ。発熱。
- 足の痛み
- 脳梗塞, 中性脂肪(TG)の上昇
- 嘔吐(2名)
- 嘔吐, 痙攣, 急性膵炎
- 嘔吐, 痙攣, 脳出血, 肝障害, 可能性としてですが、ロイナーゼ投与後に凝固系の異常が強く生じている時期であり、肝機能異常の原因になった可能性が一番高いとのこと。そして痙攣、麻痺性イレウス、頭蓋内出血を起こした。
- 蕁麻疹(2名)
- 蕁麻疹、肝障害
ロイナーゼの投与を中止しましたか
投与を中止した方は、時期を教えてください
- 寛解導入療法時
- 寛解導入療法の最後の投与を残した
- 再寛解導入療法の中の三回目の投与のみ中止
- 再寛解療法1回目
- 3クール。(3クール目までのロイナーゼは完了)
- 3クール目か4クール目
- 治療中すべてロイナーゼ抜き治療実施
- 再発治療中 時期ははっきりと覚えていません。
副作用により、その後の治療で投与する薬剤や投与量などに変更はありましたか。詳しく教えてください。
- ロイナーゼ投与前に抗アレルギー剤を投与するようになりました。
- デカドロン→プレドニンに変更
- デカドロンを追加した
- ロイナーゼは中止となりましたが、そのまま治療は続行されました。
- ロイナーゼ以外でプロトコル通りに進めた。
- 一旦、ICUに入りましたが、治療は変更すること無く、慎重に行っていただきました。
- 現在、検討中。代替えのアーウィナーゼが入手不能と確定したため、維持療法中に3クール途中でロイナーゼ中断した患者向けの強化療法をするかどうか決め手にかけています。
- 抗アレルギー剤を使用した
- 再寛解療法2回目はロイナーゼの量を減らすと言われてます。2回目は来週です。
- 点滴から筋肉注射に変更。プレドニンを当日の朝から飲み(1回分ずらすだけで服用総量は同じ)、さらにロイナーゼ投与30分前にプレドニンを注射。
- 同時日本では未承認のロイナーゼ代わりの薬はなく海外で同じ効果があると言う薬を入手して使ったことある
- 脳症を起こしたので、プロトコール通りの治療はしていません
ロイナーゼに関することで経験談や情報がございましたら教えてください。
- ロイナーゼが使えなくなって代替薬剤を使ってほしいなど主治医に相談しましたが、いろいろあって無理だと言われましたが納得いかず、ネットで知り合った同じ病気のお子さんのお母さんに相談しました。初発の治療でロイナーゼを使って再発しているのだからロイナーゼに固執しなくてもいいのでは…と言われて「そうだな」と妙に納得したことを覚えています。
- ロイナーゼを投薬中、おしりがかゆいと言っていた。
- ロイナーゼを投与したら必ず血球がゼロになり、感染症を起こしてしまう。これも副作用のひとつではないだろうか。
- 寛解導入時は点滴静注でしたが、最寛解導入では皮下注でした。理由を聞いたら、繰り返し投与していくと副作用が出やすいため皮下注にすると主治医から説明がありました。
- 高リスクで治療をしました。最後のクールまで、中断することなく、投与出来ました。46回投与しています。副作用というか、打った腕が痛くて、寝返りがうてないことが多々ありました。退院後も痛みは続きました。
- 再寛解導入療法の筋注の方が、負担が少ないと聞いたことがあります。不安はありましたが、無事に筋注を終了することが出来ました。
- 再発なく五年経過、脳出血と脳梗塞を同時に起こし、左脳にダメージ、現在、右肩麻痺、高次脳機能でリハビリ治療続いています。中学支援学校、高校普通校、現在専門学生、大学編入に向け勉強中
- 初発時、ずっとアレルギーはでていなかったのですが、治療から3ヶ月目でアレルギーが発症しました。
- 初発時にアレルギーがでていたので、再発時には初めから抗アレルギー剤を打ってから投与していました。(初発時はアンケート回答済みです)
- 全体で投与する量のうち、4分の1しか投与できなかった。ロイナーゼ以外は予定通り治療が進み、現在は再発なく過ごしている。
- 息子に尋ねたところ、特に副作用は出なかったとのことですが、息子の入院中は病院のコロナ体制のため、あまり医師と細かいお話を伺うことが出来ませんでしたので、次回の外来でロイナーゼ使用時の事を聞いてみようと思います。未来の患者さんのより良い治療のため、頑張ってください!
- 中性脂肪が3000まで上がりました。ロイナーゼを延期し、予定通り施行しました。1ヶ月以上骨髄抑制が続き、なかなか血球が戻りませんでした
- 闘病中のお友達で、ロイナーゼ投与をしてから、膵炎にかかった子が、何人かいて、食事制限もあり、とてもかわいそうでした。
- 腹痛など、少しの副作用はありました。
- 蕁麻疹がでることがわかったので、ロイナーゼ投与前に毎回アタピーのような蕁麻疹の予防薬を投与していました。