「お母さん、ぼくは死ぬ?」5歳の小児がん経験者が抱く不安

月とカラス

次男がまた熱を出しました。37.5度ほど。風邪をひいたのでしょう。

夜、次男だけ先に布団に入れて頭を撫でていると

「お母さん、ぼくは死ぬ?」

次男は不安そうな顔で話し出しました。

どうしてそう思うのか聴いてみると、私と主治医が何か話しているのが何かとても怖いことだと感じたようです。
外来で私は主治医に、注意欠陥多動性障害の話やその専門医を紹介してほしいという話をしていたのですが、次男には説明しておらず、私たちの話を理解できずに不安になったということでした。

「熱が出たから、もうぼくは死ぬと思った」

「だいじょうぶ、死んだりしないよ」

白血病については以前から何度か話していますが、理解できていなかったかな・・・。また病気について話してほしいというので、わかったかどうかの確認をしながら話を進めていきました。けれど、熱があってぼんやりしているため、しっかり伝わっているのかどうかわかりません。

あまりに病気を気にするので、

「ほかのお友達に病気のことを話してもいい?それともいや?」と聞くと

「いや」

と返事をしました。他のお母さんにも話してほしくない、と。そしてホームページに自分の写真が使われることも「いや」だと話した。病気だった自分も元気になった今の写真も掲載してほしくないのだと。 今までそんなこと言ったことなかったのに、どうしたんだろう。。。

「死ぬのがこわい」

次男は呟きました。

「大丈夫。何も怖くないよ。ずっとお母さんがいるから」

その言葉に安心したのか、背中をトントンしているとすぐに眠ってしまいました。熱と寝息を確認しながらパソコンに向かい、次男の意見を尊重して写真を削除しました。

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追記(2017-09-03)
ホームページ移転に伴い、本人の了承を得たので写真を掲載しています。

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