脳死と臓器提供、小児がん経験者ときょうだい児の答え

ふわふわ。り

新しい保険証を受け取り、裏面の臓器提供意思表示欄にサインをしました。私が脳死になったときは、使える臓器はすべて使ってほしいと息子たちには伝えています。けれど息子たちが脳死になったら、私はそれを受け止めることができるだろうか・・・。

高校1年生(元きょうだい児)長男と中学1年生(小児がんサバイバー)次男に臓器提供について説明したところ、ふたりとも何の迷いもなくと答えました。

長男

使える臓器はすべて使ってもらえばいいよ。

お母さん

でもね、お母さんは・・・

長男

誰かが助かるのなら、そのほうがいいやん。誰かの役に立つのなら、使ってもらえばいいよ。

次男も同じ考えだといいます。長男⇒弟・次男⇒自分が辛い経験をしたからこそ、それが一番良い選択なのだと。

息子たちの意思を尊重してサインをしたけれど、果たしてその決断を迫られたとき、まだ心臓は動いていてやわらかな肌に触れることもできるのに、私は息子の臓器提供に同意できるのだろうか。答えが出ないまま、きっと答えは出せないまま。。。

昨日、6歳未満の女の子が脳死と判定され、家族の承諾を得られ臓器提供されることになりました。ご両親が日本臓器移植ネットワークを通じて発表されたコメントの中で心に残った言葉。

母親

もし我が子が臓器移植でしか助からない疾患を持って生まれてきていたら、私どもも臓器提供を必死に待ち望んだことでしょう。しかし臓器提供をする人があらわれなければ、それは叶いません。人はいつどちらの立場に立つか分からない。だからこそ、娘は今、臓器提供が可能な立場にいるのであれば提供しよう、と考えました。

骨髄バンクのドナーを必死に待ち望んでいる子どもたちとご家族と重なりました。待っている人たちがいる。助かる人たちがいる。脳死になったとしたら、息子だから助けられるかもしれないと頭で理解できても、たぶん心がついていかないんだろうな。

Yahoo!ニュース
臓器提供者になったわが子 ――「家族に遺された光です」 - Yahoo!ニュース 「脳死」状態になったわが子を前に臓器提供を決意した2組の夫妻。その物語を追いながら、臓器移植のいまを考えた。
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