特別支援学校に指定校推薦の求人票は届くのか

特別支援学校に指定校推薦の求人票は届くのか

7月1日は高校の求人公開日です。企業が求人票を持って学校を訪問する時期に入り、特に来週は高校の進路担当の先生方は忙しいのではないでしょうか。今は指定校推薦求人票の数も多くて、子どもたちは優位な立場で仕事や会社を選択できます。

しかし、高校生と同じ年代の子どもたちが通う特別支援学校高等部の求人は、求人票の数も求人に関する情報量もすべてにおいて全く違います。今回は、息子の経験談を交えながら、特別支援学校高等部に通う子どもたちの就職活動についてまとめました。

目次

特別支援学校にも指定校推薦求人票は届く?

次男が通う特別支援学校には企業から通常の新規学卒者用の求人票は届きませんが、推薦枠のある求人票は届きます。それは、高等学校の指定校求人票のような「その高校の生徒であれば誰でも受け入れる」という推薦枠のある求人票ではなく、個人用の求人票になります。特別支援学校の場合、生徒が年2回の職場実習を終えた後、その企業が採用を検討する場合にその生徒に合った就業条件を双方で話し合ったうえで求人票が作成されます。

長男は商業高校だったので、推薦枠のある求人票が数多くて驚きました。長男はプログラミングの大会で良い成績を残し国家資格を2つ持っていたので、私はそれほど苦労することなく、長男は希望する会社から内定をいただくことができました。

「(次男が通う)あの学校は歴史もあるから、いろんな企業から求人票がもらえる」と他の親さんから聞いていたので、特別支援学校にも企業から求人票が届くと思い込んで入学したところ、1年目で先生から衝撃的な言葉を聞くことに・・・

教師

うちには、高校のような指定校推薦の求人票は届きませんよ

上級生のお母さん方から話を聞くと、中途採用のハローワーク求人票、卒業生がいる会社、アルバイト求人情報誌から就職先を探すというではありませんか。実習先もそれらの情報から自力で探さなければなりません。水がないプールに飛び込んでしまったような気分です。

特別支援学校 高等部を卒業すると「高卒」になる?

就職の場合は「中卒」、進学の場合は「高卒」。詳細は下記のページをご覧ください。

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特別支援学校 高等部を卒業すると「高卒になる」という人もいれば「中卒になる」という人もいて、どちらなのかハッキリしないまま、私たち親子は「高卒になる」という言葉を信じて特別支援学校への進学を決めました。そして、進学してから数々の衝撃的な現実を目の当たりにして、その度に気力を失いました。

正社員は無理です!「障がい者のパート求人」から職探し

高等部1年生の進路相談で、先生から「正社員での応募は無理です。前例もありません。障がい者のパート求人から選んでください」と言われました。正社員として息子を採用してもらいたくても、それだけの仕事ができるのか、続けられるのか考えてみると、正社員は無理なのも納得。

パートで採用してもらい、働く様子を見ていただいてから正社員になった卒業生はいるということで、一筋の光は見えました。

「実習可能」は「採用」に直結しない

初めての実習は2年生の初夏。特別支援学校の生徒を受け入れたことがない企業で「実習だけなら」ということで2週間お願いしました。会社の方はとても親切にしてくださったのですが、仕事内容は私たち親子が想像していたよりもハードだったことと、やはり「実習のみ」ということでしたので就職へは繋がりませんでした。

秋の実習は次男が自力で調べて希望した会社へ。市内にいくつも店舗があるお店です。ここでの仕事は次男に合っていたようで、ここでも会社の方がとてもあたたかく迎えてくださり、私たち親子は人に惚れて「ここで就職したい!」と思いました。

スタッフの皆さんも歓迎してくださいましたが、障がい者を雇用できる店舗が限られており、自宅から離れていたため断念しました。「実習ができる」というのは、必ずしもその店舗で働けるわけではないということを知りました。

特別支援学校卒業は「中卒」で職探し

正社員は無理だと言われたけれど、高校の新卒採用をしている企業で二次募集しているところであれば、交渉次第で何とかなるのではないかと考えていましたが、ハローワークの説明会で「就職する際は中卒扱いになるので、高校生用の求人に応募することはできません」という、またしても心が折れる言葉を聞くことに。

「一般就労」とは障がい者の労働形態のひとつ

私は望みを捨てきれません。次男は「一般就労」と「福祉的就労」のうちの一般就労を希望しているので、パートならば障がい者枠じゃなくてもいいだろうと思っていたら、「一般就労」とは障がい者の労働形態のひとつで、私は「障がいのない方と同じ就労」と勘違いしていたことに気づきました。思い込みは危険です。

「一般就労」とは、企業や公的機関などに就職して、労働契約を結んで働く一般的な就労形態です。それに対して、そのような働き方が難しい障害者の就労を総じて「福祉的就労」と呼んでいます。「一般就労」と「福祉的就労」の大きな違いは、障害者の職場における位置づけです。
引用元: ハートネットTV「働く場は企業だけじゃない 障害者の就労」

「福祉的就労」には就労継続支援A型と就労継続支援B型があり、様々なサポートを受けながら働くことが可能です。

A型とB型の大きな違いは、「雇用契約の有無」です。A型事業には雇用契約があって、毎月定められた賃金が支払われますが、B型事業には雇用契約はなく、行った作業に対する工賃だけが支払われます。
引用元: ハートネットTV「働く場は企業だけじゃない 障害者の就労」

障がい者雇用でも新卒には対応していない

3年生になると、さらに次男が進む道は狭く細くなっていきます。

求人票の学歴欄に「高校卒(高卒)以上」と書いてあれば、障がい者雇用であっても応募資格がないということになります。そして、障がい者用の求人票には、「身体障がい者」「精神障がい者」「知的障がい者」が含まれるため、障がい者用の求人票であっても学習障害のある子には難しいだろうな・・・という求人もたくさんあります。

ハローワークの障がい者パート求人は新卒での募集ではないため、卒業するタイミングで求人募集していれば応募できるが、必ず採用されるわけではない」「職業体験・実習の受け入れをしていても、特別支援学校の新卒採用をしているとは限らない」・・・だとしたら、特別支援学校の新卒採用をしている企業の一覧をもらえれば話は早い。先生に聞いてみると・・・

教師

それはないですね。企業ごとに確認しなければわかりません

もう、意識を失いかかるほどの衝撃、絶望感、不安・・・。

そんなとき、うまい具合に情報をキャッチ!特別支援学校の新卒採用をしている企業の一覧があったのです。

特別支援学校の新卒採用をしている企業一覧(岐阜県)

▼働きたい!応援団ぎふサポーター企業一覧

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2019年6月29日現在、869社の登録があります。9ページに分かれていて絞り込み検索できないので、1社ずつ見ていくしかありません。

サポート内容には、「職場見学」「就業体験」「企業内作業学習」「校内作業学習の技術指導」「就労推進」5項目あり、「就業体験」と記載のある場合は「実習受け入れ可能」「就労推進」が「特別支援学校の新卒採用をしている企業」になります。

サポート内容の見方は岐阜県教育委員会特別支援教育課に電話で確認したので間違いありませんが、念のため企業に確認していただいたほうが良いと思います。「就労できると思って実習をお願いしたのに、現在は募集していない!」なんてことにならないように。

学校もこのような情報を保護者に提供していただきたい。

高等学校と特別支援学校の就職活動スケジュールについては、また後日。。。

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