モスバーガー店員さんとの出逢い
2006年7月に岐阜市民病院小児病棟で、2008年3月に岐大病院小児病棟で、親子バルーンアートを開催しました。このイベントのきっかけになったのは、モスバーガー岐阜大学前店(2009年に閉店)の店員Tさんとの出逢い。
2006年6月、私が次男と母と一緒に食事へ行った時の話です。
2005年4月に退院!生禁解除!
入院中は生野菜禁止になっていたため、次男は大好物のテリヤキバーガーを食べられませんでした。退院してすぐに家族でモスバーガーへ行くと、次男は好きなものをお腹いっぱい食べられる幸せを噛みしめながら、ハンバーガーを頬張りました。
モスバーガー岐阜大学前店での出逢い
そして、あと少しで白血病の治療が終わるころ。ふと立ち寄ったモスバーガー岐阜大学前店で食事をしていた時に、店員さんが細長い風船をひねりながら犬をつくってくださいました。
次男は目を輝かせながら喜んでいます。その姿を見て、私はその店員Tさんに次男が白血病の治療を受けていること、入院中は大好物のテリヤキバーガーを食べられなかったことなどを話しました。
そして、図々しくも「このような特技のある方が病院に来ていただければ、子どもたちはきっと大喜びするだろうな・・・」心の声がそのまま口から出てしまいました。それを聞いていたTさんは「日にちが合えば、病院まで行って風船を子どもたちにプレゼントしましょうか」と話してくださいました。
バルーンを持って喜ぶ子どもたちの姿を想像しました。ぜひ実現させたい!でも、ボランティアでしかお願いすることができません。Tさんはそれでもいいからと快諾してくださいました。
病院と相談 ⇒ 開催決定!
岐阜市民病院は次男の主治医を通して(だったと思いますが、あまり覚えていません)、岐阜大学病院は「わたぼうしの会」を通じて病棟の看護師長さんへ話を通してもらいました。
そして、どちらの病院でも開催決定!岐阜市民病院は七夕会の際に、岐阜大学病院はバルーンアート単独で開きました。
モスが行う地域社会でのボランティア活動
当初、Tさんは個人的にボランティア活動をされる予定だったそうですが、店長さんに事情を話されたところ、モスが行うボランティア活動として参加することが認められたとのこと。(バルーンアートは、常時取り組まれている活動ではありません)。
そして、岐阜大学前店 店長さんから子どもたちへ、鏡やキーホルダーのプレゼントもたくさんいただいたうえ、交通費などの経費支払いもすべて「ボランティア活動なのでお気遣いなく」というお返事で、株式会社モスフードサービス様に諸経費をご負担いただきました。
抗がん剤治療が始まったばかりの小学生の女の子のお母さんが「うちの子、髪が抜けることを気にして毎日何度も鏡を見ているのよ。今日はぐったりしているから七夕会に参加できなくて残念だったけれど、かわいいプレゼントをいただいて娘も喜ぶわ」と話してくださいました。
岐阜市民病院で開催
当日はモスバーガー岐阜大学前店で知り合った店員のTさんと大垣東店からOさんにお越しいただきました。
まずは七夕会前に、医師の許可を得て無菌室へ。抗がん剤治療を受けて免疫が下がり部屋から出られないお子さんがいる病室です。最初は見知らぬ人たちの入室に驚いて戸惑った様子を見せた子どもたちも、バルーンを持って一緒に作るうちに笑顔を見せてくれました。
七夕会では、バルーンのひねり方を教えてもらいながら作りました。あちらこちらでパンパン割れていましたが、病気の子どもたちとご家族だけでなく、看護師さん、看護学生さん、お隣の耳鼻科の患者さんたちも参加して、みんなが夢中。大人よりも子どものほうが怖いもの知らずで、簡単にくるくるとねじって上手でしたよ。
岐阜大学病院で開催
岐大病院での様子は下記のページをご覧ください。
世の中から隔離された・・・寂しさが募る季節行事
入院中の子どもたちは、生活のあらゆることを規制されています。それはご家族も同様です。部屋やサークルベット上という活動範囲を制限されて治療を受けなければならない子どもと家族にとって、季節のイベントで賑やかな時期になると、自分たちは取り残されたような気がして寂しく感じます。
例え短時間であっても、イベントは子どもたちと付き添う家族が、不安や苦痛から解放される時間です。
素敵なご縁を繋いでくださったモスバーガー岐阜大学前店Tさん、そして株式会社モスフードサービス様に感謝をこめて、当時を思い出しながらこの記事を書きました。子どもたちとご家族に楽しい時間とかわいいプレゼントをいただき、ありがとうございました。