国の動きは?造血幹細胞移植後の再接種費用助成に関する審議の経過

目次

直近の審議内容 ⇒「議論の成熟が必要」

造血幹細胞移植後の接種に関する意見

2020年1月27日「第30回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会」において、これまでの経緯や審議のまとめが提示され、接種の在り方・支援の在り方、論点が絞り込まれてきました。

造血幹細胞移植後の接種に関する意見

定期接種化を進めるべき
造血幹細胞移植後の接種については定期接種化すべき
副反応、有害事象対策も必要
定期接種化に課題がある
接種機会の確保という観点は賛成だが、定期接種に関しては議論を成熟させる必要がある
地方の弱小の市町村は財政に響く
骨髄移植でなくても免疫が落ちてしまう場合や疾病による状況等の整理をどのように線引きするのか
平等原則という観点から、造血幹細胞移植後の接種だけを特に取り上げるということの合理的な説明ができないといけない
保険適用にしても良い
造血幹細胞移植後の接種については治療の一環ではないか
⇒保険診療に持っていくというプロセスは、時間が掛かるのではないか
長期療養特例等を改変
現行の制度の下で推進していくために、長期療養特例等を改変して、そこで進めていくことはできないか

引用元: 第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録

免疫獲得状況に影響する様々な因子

免疫獲得状況に影響する様々な因子
引用元: 第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 資料3-5「造血幹細胞移植後の接種について」p.8

何らかの外的要因により免疫が喪失又は低下する場合

何らかの要因により免疫が喪失又は低下する場合としては、造血幹細胞移植後のほか、化学療法臓器移植免疫抑制薬を用いた治療疾患そのものによる免疫低下等があり得る。
引用元: 第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 資料3-5「造血幹細胞移植後の接種について」p.9

現行の予防接種法の考え方・3つの視点

  1. 造血幹細胞移植後の接種は、個人予防の観点が強いと考えられることから、まん延予防を目的とする予防接種法との関係をどう考えるか。
    また、努力義務がかかることもある予防接種法への位置付けをどう考えるか。
  2. 一度定期接種を受けたが免疫が十分でない場合の再接種は、予防接種法上想定されておらず、この点についてどう考えるか。
    また、造血幹細胞移植以外にも、免疫が不十分な場合が存在するが、そういった場合における接種の在り方をどう考えるか。
  3. 感染症に罹患しやすい年齢や疾病・ワクチンの性質等を踏まえ、疾病ごとに対象者を法令で定めていることとの関係をどう考えるか。

引用元: 第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 資料3-5「造血幹細胞移植後の接種について」p.10

地域的な格差があるのはなぜか

造血幹細胞移植後の再接種 地域的な格差があるのはなぜか

再接種助成事業がある
財政的に余裕があるからできるのか
大きな自治体が中心になっているからなのか
再接種助成事業がない
助成事業をしない理由は何か

引用元: 第37回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録

地域的な格差がある理由に関しては、今後調査されるようです。


以上が、造血幹細胞移植後のワクチン再接種助成に関する地方公共団体と国の審議内容と経過です。皆さんが、お住まいの自治体へ陳情する際の参考になれば幸いです。

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