子どもの入院に付き添う親の生活

子どもの入院に付き添う親の生活 | 小児病棟アンケート集計結果

幼い子どもが入院する場合、保護者が付き添わなければならない病院もあります。当サイトが実施した「小児病棟情報アンケート」に、看護体制についてたくさんのご意見が寄せられましたので、(1)子どもの入院に付き添う親の生活(2)完全看護と24時間付き添い経験談(3)看護体制についてのご意見、に分けて掲載させていただきます。

小児がん拠点病院・連携病院は、おとなのがん診療病院よりも数が少なく、通院するのに時間も交通費もかかります。場合によっては、飛行機を使わなければいけないような距離だったり、病院近くにアパートを借りる方もいらっしゃいます。また、小児病棟での付き添いは個室限定にしている病院もあり、差額ベッド代が家計を大きく圧迫します。

このような状況の中、特別児童扶養手当や予防接種の助成金などを受給できることは大変有り難いです。経済的負担軽減につながる制度を利用できるよう、医療従事者・行政の皆さまにご理解いただければと思います。

目次

病院と自宅の往復

  • 個室は基本、24時間付き添いでした。大部屋は、24時間面会はOKですが、夜間付き添って一緒に寝るのはダメでした。私は息子とずっと一緒に居たかったので、個室を希望して付き添いしていましたが、大部屋に移らなければならない時もあり、寝かしつけて帰るのですが、とても離れることが辛かったです。
    24時間面会はOKでしたので、寝かしつけて22時くらいに帰り、朝7時のごはんに間に合うように、また病院に向かっていました。きょうだいがいる場合は、やはり24時間の付き添いが難しいので、大部屋で通いのお母さんたちが多かったです。
    抗がん剤が入っているときや、輸液中などは、体調が悪かったり、トイレも近くなるので心配でしたが、看護師さんたちがよくみてくださっていました。日中は、保育士さんがプレイルームで子どもたちをみてくださって、その間に食事をしたり、入浴もできましたが、保育士さんの人数に、子どもの人数が多すぎてしまうときは、目が届かないような場面もあり、保育士さんの負担がとても大きかったように思えます。
    なかなか来られない親御さんに代わり、看護師さんもおんぶをしたりベビーカーに乗せたりしながら仕事をされていました。いつもスタッフのみなさんは忙しくて、もっと保育士さんや看護師さんの人数が増えたら、負担が減り、安全性も増すと思います。

付き添い生活

付き添いながら親がすること

付き添いながら親がすること

  • 希望で付き添い可でした。最初の2ヶ月間は24時間付き添いをしました。その間は夜間のオムツ交換、尿測など全てにおいて行っていました。看護師側もお母さんがいるからやってもらって当たり前の姿勢でした。病名を聞いて心配で仕方なくて、子どもの事は全てやってあげたい思いで必死でやっていました。気力だけで乗り切っていたと思います。夜間だけでも、2時間でも良いので全てお任せ出来る時間が強制的にでもあったら、もっと気持ちも身体も落ち着いて付き添い出来るのではないかとおもいました。
  • モニター管理は何のためなのか。アラームが鳴っても看護師が病室に来ない。痰の吸引、注入は全て保護者任せ。看護師の仕事って。夜勤ではナースステーションに誰も居ないときもある。夜間の急変に対応できるか心配で、付き添いしている母親は一睡もできないこともある。
  • 付き添い者が子供の体温を計ったり、入浴の介助をしたり、親が子供にするのは当たり前なのかもしれないけれど、看護師がするべきでは?と思うことまで付き添い者に求められた。24時間の付き添いが必要で、入院が年単位になると、家で生活している家族にもかなりの負担だった。
  • 転院して思いましたが、看護師さんは、本当に熱をはかり、薬を運ぶ人だったように思います。病気がわかり、自分自身も精神不安定な中夜中の二時間おきの、検尿は、本当にきつかった。そして、泣きたくても泣けないこの状態は辛すぎました。こどもにとっても、食事もトイレもベットの上。病棟から出られるのは、検査、リハビリのみ。プレイルームがあり、ピアノがあったためそこに行くことを楽しみにしていたが、インフルエンザで短期で入院となるとそこを使えず。だれのためのプレイルームかと思った。
  • てんかん発作治療のための入院の場合、付添いが発作の記録者の役割も担うため、負担が重い。
  • 長期入院となると看護師さんの仕事(吸引、浣腸、入浴、注入など)がいつのまにか親任せになってしまい…手伝いにすらきてもらえなくなってしまっていた
  • 完全看護ですが、親が付き添いや面会でいる時は親がやることが多いです。中学生以上になると飲み薬の管理も子どもが行います。看護師さんはそれをチェックするだけです。人数が足らないので出来ることはやりますが、何かあったときの責任の所在はどうなるのか心配でもあります。

付き添い者の精神面

付添者の精神面

  • 当初、6歳になったばかりの子供を置いて帰る苦痛との戦いでした。子供も時間が来ると親と離れる事が分かっていて、声を出すのを懸命に堪えて静かに泣いていました。ですが、1年の長期に渡る入院生活。母である私が体調を崩すこともなく支えきる事が出来たのは、しっかりとした睡眠や気分転換など発散する場があったからだと思います。子供にも同じ事が言えたと思います。一緒にいる限られた時間を大切に出来ました。院内で友達と支え合い成長し、驚くほど自立しました。私たち家族は、主治医をはじめ看護師さん、保育士さん、看護助手さん、薬剤師さん。誰をとっても、とても良い関係が築けていたと思っています。とても恵まれた環境でした。病院の関係者の方々を信用、信頼出来たのが大きかったです。

    もし、我が子を守れるのが親である自分しかいないとしか思えない環境だったら、24時間付添いを希望するでしょう。どれがいいではなく、環境と人との相性は必ずあるので、完全看護が良いではなく私たちは人に恵まれた、と良く口にしています

  • 遠方からの緊急での長期入院だった。入院している病院では、親の体調不良時の受診がしにくいことと、親の精神的な相談窓口がないのが辛かった。子供が小さく、オムツなどを買いに院外へ行くとき、代わりの付き添いがいなくてとても困った。院内の売店、コンビニには、2~3枚セットのオムツしかなく、サイズも限られていた。
  • 完全看護ということでしたが、ほとんどの保護者が24時間付き添いという状態でした。完全看護にしては看護師の数が全くと言っていいほど足りてないと思います。4ヶ月ほど入院していましたが、24時間付き添いをしていました。トイレや食事にいくときも泣いてしまうので早くしないとと思い、全く休まるときがなかったです。付き添いベッドも寝返りが全くできないので、辛かったです。
  • 入院当初は、24時間付き添いをしていましたが、子供も安定していなかったこともあり2週間でクタクタになりました。その後、血液科に病棟が変わるのを機に病院側からの提案もあり12時から基本8時までの面会(付き添い)になり、入院生活を乗り切る事が出来ました。

付き添い者の食事

  • 同室の他のお子さんが絶食(手術前後の為)の時、付き添い中の食事がしにくい。静かに食事してても音や匂いで食事がバレるし、子供だと悪気なく美味しいねとか言うので気まずい。

付き添い者の入浴

  • 子供とずっと一緒にいる事は、心が壊れてしまいそうなほど辛い日々もあったけど、それでも24時間子供の側に付き添う事が出来て幸せだと思いました。ただ、保護者のお風呂が一日置きなのがキツかったです。常に菌に敏感にならなければいけない状況なのに自分が汚れて居るのが嫌でした。長い入院生活を送るのでも1ヶ月2,500円ぐらい病院に支払って毎日シャワー浴びれたらな!っていつも思ってました。
  • お風呂がないのは辛い!徒歩10分くらいの銭湯に行かなければならない。親の食事も許可してほしい。
  • 最初に入院したのは2015年ですが、今回(現在入院中です)初めて「用事があったら、平日なら看護師や保育士が見てるので、2~3時間外出しても良い」と言う説明を受けました。しかし保育士も2名のみで、看護助手の仕事もやっていたりするので、同時に重なると手が回らなさそうな感じです。また、病棟のお風呂も付き添いの使用は可ですが、当初はどの時間帯でも入れた(ただし15分)のが、付き添いのみの時間帯を限定され、その代わり朝早めの時間からも可にするなど、いろいろ変化はあります。

付き添い者の寝具

付き添い者の寝具

  • 小学生未満の患者さんはやはり親がベッドをレンタルして同じ部屋で寝ていたり、県外の方は家族が簡易に住める施設が院内に有るのでそこに住み病室に通ったり。比較的親子の希望が通りやすい病院でした。看護師の子供達に対する対応も柔軟で医療行為以外にお喋りの相手やお願いごともある程度なら聞いてくれていたので感謝しています。
  • ついていてもいなくても良かったのは助かりましたが、布団代が高かったです。借りるのが強制だったので。9歳だった事もあり、看護師さんに冷たくあしらわれたりもしていたので(寝る時寂しいから手を繋いでとお願いすると、9歳なのにー!?と言われ傷ついていました)残して帰るのは後ろ髪引かれました。安心してお任せする事は不可能なんですよね。分かっていますが子供の気持ちを拒否する看護だと無理してでも付き添った方がいいのか格闘がありました。
  • 約4ヶ月、病院に毎日寝泊まりして、付き添いを経験しました。こどものベッドの隣に、木製の椅子がベッドになるタイプに毎晩寝ていました。スペースの問題で簡易的なベッドのため、何とか眠れるくらいで、身体的には丸4ヶ月はきつかったです。
  • 付き添いベッドのレンタル料金が高い(一泊900円)長期に渡る入院生活では、痛い出費の一つでした。
  • 付き添いに関しては簡易ベッドが寝心地悪く割に合わなかったけれども、付き添いしてたおかげで小さな変化にすぐ気付く事できて良かったと思ってます。
  • とにかく付き添いの環境が整っていないように思いました。でもほかの病院を知らないので、こんなものかなと思っていましたが、子ども病院に行ったらやっぱり付き添い環境は良くなかったのだとわかりました。個人的スペースがせまい、付き添いベッドが台車に板をつけただけなど。
  • 6日間付き添いをしましたが、簡易ベットは寝れる代物ではなく、自分が体調を崩すのでは?と思いました。せめて、一部でもサポートがあれば付き添う人は楽だと思います
  • 4人部屋の一人あたりのスペースが狭い

小児病棟情報

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